あなたも目指せる?緑十字章の受賞基準と、選ばれるドライバーの秘訣
緑十字章は、長年にわたり安全運転を続けてきたり、交通安全活動に貢献してきた人に贈られる名誉ある賞です。今回は、緑十字章の申請方法やメリット、そして交通安全への貢献について、より深く掘り下げていきます。この記事を読めば、緑十字章への理解が深まり、安全運転の意識が一層高まるはずです。
緑十字章とは何か
緑十字章は、一般財団法人全日本交通安全協会が主催し、各都道府県や市町村の交通安全協会が実施している表彰制度です。長年にわたり無事故・無違反で安全運転を心がけている運転者や、交通安全活動に積極的に参加している人に贈られます。交通安全に対する貢献度を称え、より多くのドライバーに安全運転を促すことを目的としています。
歴史と意義
緑十字章の歴史は古く、交通事故が多発していた時代に、安全運転の意識を高め、交通安全の推進に貢献することを目的として創設されました。
緑十字章の「緑」は、生命や平和を象徴し、「十字」は、道案内や目標を示す意味を持ちます。つまり、緑十字章は、安全運転を通じて、人々の生命を守り、平和な社会の実現に貢献することを目指すという想いが込められています。
緑十字章の種類(銅章、銀章、金章)
交通安全への貢献度や年数などによって、より上位の賞として「緑十字銀章」や「緑十字金章」が設けられています。これらの章は、それぞれ異なる年数の無事故運転や交通安全活動への貢献が求められます。
銅章は10年以上、銀章は20年以上、金章にいたっては30年以上の無事故の運転歴が必要です。毎年1月に交通安全国民運動中央大会が開催され、緑十字銀章と緑十字金章の方の表彰が行われているそうです。
これら緑十字章は、金銀銅のそれぞれで年代を経る必要があるため、銅〜銀〜金と順番にランクアップしていく特徴があります。
章の種類 | 特徴 |
---|---|
緑十字銅章 | 長期にわたり無事故・無違反で安全運転を心がけ、他の運転者の模範となるような運転者や、交通安全活動に長年携わり、地域社会の交通安全に貢献した人に贈られます。具体的な受賞基準は、一般的には10年以上の無事故無違反が求められます。 |
緑十字銀章 | 緑十字銅章を受賞した後に、緑十字銅章よりも長い期間、無事故運転や交通安全活動に貢献した人に贈られます。 |
緑十字金章 | 緑十字銀章を受賞した後に、緑十字銀章よりもさらに長い期間、安全運転を続け、交通安全活動において卓越した功績をあげている人に贈られます。 |
各章の受賞基準
緑十字章の受賞基準は、贈られる章の種類(銅章、銀章、金章)や、贈呈を行う団体によって多少異なります。しかし、一般的には、長年にわたり無事故・無違反で安全運転を心がけ、他の運転者の模範となるような運転者や、交通安全活動に長年携わり、地域社会の交通安全に貢献した人に贈られます。
緑十字銅章:
- 交通栄誉金賞受賞者(その年の受賞予定者を含む)や県連名表彰受賞者であること。
- 自己の責任による交通事故歴が過去 10 年以上なく、かつ、交通違反その他罰金以上の刑に当たる犯罪行為が過去 5 年以上ないこと。
贈与者:全日本交通安全協会長
緑十字銀章:
- 緑十字銅章受章後2年以上
- 自己の責任による交通事故歴が過去 20年以上なく、かつ、交通違反その他罰金以上の刑に当たる犯罪行為が過去10年以上ないこと。
贈与者:警察庁長官、全日本交通安全協会長連名
緑十字金章:
- 緑十字銀章受章後2年以上
- 自己の責任による交通事故歴が過去 30年以上なく、かつ、交通違反その他罰金以上の刑に当たる犯罪行為が過去15年以上ないこと。
贈与者:警察庁長官、全日本交通安全協会長連名
緑十字銀章の受賞基準に各都道府県よって緑十字銅章の後に表彰される管区連名表彰や各地区交通栄誉章などの表彰が必須の場合もあり。
具体的な受賞基準は、贈呈を行う団体(一般財団法人全日本交通安全協会など)や、お住まいの地域の交通安全協会のウェブサイトで確認することができます。
公益社団法人宮城県バス協会交通栄誉章「緑十字銅章」推薦要綱 https://www.miyagi-bus-kyokai.jp/wp-content/uploads/2015/06/green_cross_about.pdf
一般財団法人 京都府交通安全協会 表彰制度 https://kyoto-ankyo.com/other/awards.html
福島県交通安全協会 優良ドライバー等の表彰 https://kenankyo.jp/excellent_driver.html
緑十字章の歴史と背景
緑十字章のメリット
緑十字章を受賞することで、様々なメリットが得られます。緑十字章を受賞することで、周囲の人々にも安全運転の大切さを伝えることができ、地域の交通安全意識の向上に貢献できます。家族や友人、職場の人々など、身近な人に良い影響を与えることができるでしょう。
社会的な評価向上
長年の安全運転や交通安全活動が認められ、社会的な評価が向上します。地域社会において信頼感を得られ、リーダーシップを発揮する機会が増える可能性もあります。
自信とモチベーションの向上
自身の運転技術や交通安全に対する貢献を認められ、自信とモチベーションが向上します。安全運転に対する意識がさらに高まり、より一層安全運転を心がけるようになるでしょう。
企業イメージの向上(法人向け)
法人として緑十字章を受賞した場合、企業の安全に対する取り組みが評価され、企業イメージの向上につながります。顧客からの信頼度も高まり、ビジネスチャンスが広がる可能性も考えられます。
緑十字章の申請方法
緑十字章の申請方法は、お住まいの地域や、申請する章の種類によって異なります。一般的には、以下の手順で行われます。
必要な書類
申請書: 各交通安全協会で配布されている所定の申請書に、必要事項を記入します。
無事故無違反証明書: 最近1ヶ月以内に発行された運転免許証の写しや、警察署で発行してもらう無事故無違反証明書が必要です。
推薦書: 職場の上司、地域住民など、あなたの品性や交通安全への貢献度を証明できる人から推薦書を書いてもらいます。
その他: 運転免許証のコピー、写真、交通栄誉金賞ミニ賞状等の写しなど、場合によっては追加で必要な書類があることがあります。
申請先(地域の交通安全協会など)
お近くの警察署の交通課: 申請に必要な書類(申請書、無事故無違反証明書など)を入手できます。
地域の交通安全協会: 各地域の交通安全協会でも、申請書類を入手できる場合があります。
交通安全協会に問い合わせる際のポイント
管轄区域: 自分が住んでいる地域を管轄している交通安全協会に問い合わせましょう。
申請期間: 申請受付期間は、交通安全協会によって異なりますので、事前に確認しましょう。
必要な書類: 必要な書類の詳細や、記入方法について丁寧に教えてもらえます。
申請方法: 郵送での申請、窓口での申請など、申請方法が複数ある場合がありますので、確認しましょう。
交通安全協会の探し方
インターネット検索: お住まいの地域名と「交通安全協会」で検索すると、多くの場合、公式サイトが見つかります。
電話帳: 電話帳で「交通安全協会」を検索することもできます。
市役所・区役所: 市役所や区役所のホームページや窓口で、交通安全協会に関する情報を教えてもらえることがあります。
申請する際の注意点
早めの申請: 申請期間に間に合うように、早めに手続きを始めましょう。
書類の準備: 必要な書類をすべて揃えてから申請しましょう。
推薦者の協力: 推薦者には、早めに依頼し、記入をお願いしましょう。
申請手順
- 申請書類の入手
- お近くの警察署の交通課: 申請に必要な書類(申請書、無事故無違反証明書など)を入手できます。
- 地域の交通安全協会: 各地域の交通安全協会でも、申請書類を入手できる場合があります。
- 申請書類の記入
- 申請書に必要事項を記入します。
- 無事故無違反証明書は、運転免許証の更新時に交付されるものや、警察署で発行してもらうことができます。
- 推薦者の確保
- 通常、緑十字銅章の受賞には、周囲の人々(職場の上司、地域住民など)からの推薦が必要です。推薦書を記入してもらう必要があります。この時の推薦者は地区安全協会役員や同会長、県安全協会長であることも!
- 申請書類の提出
- 記入した申請書類と必要な証明書を、地域の交通安全協会または警察署に提出します。
- 選考
- 提出された申請書類に基づいて、審査が行われます。
- 審査の結果、受賞にふさわしいと認められた場合、表彰式に招待されます。
優良運転者として選ばれるためのポイント
緑十字章は、単なる賞ではなく、長年の努力と安全に対する意識の高さを示すものです。長期にわたり無事故無違反で安全運転を心がけ、他の運転者の模範となるような運転者に贈られます。
交通ルール遵守
優良運転者:
- 長期間無事故・無違反で安全運転を心がけていること。
- 人格・識見が優れており、他の運転者の模範となるような運転者であること。
- 交通安全活動に積極的に参加していること。
交通安全への貢献
交通安全功労者:
- 長年にわたり交通安全活動に携わり、地域社会の交通安全に貢献していること。
- 交通安全に関する啓発活動やボランティア活動に積極的に参加していること。
- 交通安全に関する知識や経験が豊富であること。
優良安全運転管理者:
- 従業員の交通安全教育や啓発活動に積極的に取り組み、高い安全意識を醸成していること。
- 自社の車両管理を徹底し、安全運転を推進していること。
よくある質問
- 緑十字章の申請費用はかかりますか?
- 申請費用は無料の場合が多いですが、地域や交通安全協会によって異なる場合があります。
- 緑十字章の有効期限は?
- 有効期限はありませんが、より上位の章を受賞するためには、一定期間無事故・無違反で安全運転を続ける必要があります。
- 再度申請することはできますか?
- はい、可能です。一定期間が経過した後であれば、再度申請することができます。
- 緑十字章の偽物に注意するべき点
- 緑十字章は、一般財団法人全日本交通安全協会が発行する正式な表彰です。偽物には注意し、不明な点があれば、最寄りの交通安全協会に問い合わせましょう。
海外の交通安全表彰制度
日本の緑十字章のように、安全運転を奨励し、交通事故防止に貢献するドライバーや組織を表彰する制度は、世界各国で多様な形で展開されています。この章では日本の緑十字章と比較しながら、海外の交通安全表彰制度の種類や特徴、そしてその背景にある文化や社会的な意義について紹介します。
海外の交通安全表彰制度の種類と特徴
欧米諸国
安全運転コンテスト: アメリカやカナダなどでは、運転技術や安全知識を競うコンテストが盛んです。プロドライバーだけでなく、一般ドライバーも参加でき、安全運転の意識向上に貢献しています。
企業表彰: 安全運転管理が優れている企業を表彰する制度が一般的です。従業員の安全意識を高め、企業全体の安全文化醸成を目的としています。
地域コミュニティ表彰: 地域の交通安全活動に貢献した個人や団体を表彰する制度があります。ボランティア活動や啓発活動などが評価されます。
NHTSA(米国道路交通安全局)の表彰: NHTSAは、毎年、交通安全に貢献した個人や組織を表彰しています。特に、飲酒運転防止やシートベルト着用推進などの分野で顕著な功績を上げた者が対象となります。
IIHS(道路交通安全保険協会)のトップセーフティピック賞: 自動車メーカーに対して、衝突安全性能の高い車両を表彰する賞です。消費者が安全な車を選ぶ際の指標として広く知られています。
スウェーデン: 交通安全教育に力を入れており、子供向けの交通安全プログラムが充実しています。安全運転をテーマにしたコンテストや、自転車の安全利用を促進するキャンペーンなどが盛んに行われています。
ドイツ: 自動車産業が盛んで、高い安全基準が求められます。自動車メーカーは、先進安全技術の開発に力を入れており、その成果が評価される制度があります。
アジア諸国
政府主導の表彰: 中国やインドなどでは、政府が主導して大規模な交通安全キャンペーンを実施し、優秀なドライバーや組織を表彰しています。
地域密着型の表彰: タイやフィリピンなどでは、地域コミュニティが中心となって、安全運転を奨励する活動を行っており、地域に根ざした表彰制度が特徴です。
シンガポール: 交通違反に対する罰則が厳しく、交通事故発生率が低いことで知られています。安全運転を奨励するキャンペーンが頻繁に行われ、優良ドライバーには表彰が贈られます。
韓国: 交通事故減少を目標に、政府が主導して様々な交通安全対策を実施しています。安全運転に関する法律の整備や、運転免許試験の厳格化などが進められています。
その他
国際的な表彰: 国際自動車連盟(FIA)などが主催する、国際的な安全運転コンテストや表彰制度があります。国境を越えた安全運転の推進に貢献しています。
各国の交通安全表彰制度の背景
海外の交通安全表彰制度は、それぞれの国の文化や社会背景、交通事情を反映しています。
- アメリカ: 自動車文化が根強く、安全運転に対する意識が高い一方で、交通事故が多発しているという課題を抱えています。そのため、運転技術の向上や安全意識の啓発に力を入れています。
- ヨーロッパ: 公共交通機関の利用が盛んで、歩行者や自転車の安全も重視されています。持続可能な交通システムの構築を目指し、安全運転だけでなく、環境にも配慮した取り組みが評価されます。
- アジア: 急激な経済成長に伴い、自動車の保有台数が増加し、交通渋滞や交通事故が深刻な問題となっています。政府や民間企業が協力して、交通安全対策に取り組んでいます
海外の交通安全表彰制度から学ぶべきこと
海外の交通安全表彰制度は、それぞれの国の文化や社会背景を反映した多様な形で行われています。日本の緑十字章と比較することで、それぞれの制度の強みや特徴を理解し、より効果的な交通安全対策を検討することができます。海外の交通安全表彰制度から学ぶべきことはたくさんあります。
多様な表彰基準: 安全運転の評価基準は、国や地域によって異なります。それぞれの国の文化や交通事情に合わせた多様な表彰基準を参考に、日本の制度をさらに充実させることができます。
国際的な連携: 国際的な表彰制度に参加することで、世界の安全運転の動向を把握し、国際的な協力体制を築くことができます。
新しい取り組み: 海外の新しい取り組みを参考に、日本の交通安全活動に活かすことができます。例えば、運転シミュレーターを使った教育プログラムや、スマートフォンアプリを活用した安全運転支援システムなどが挙げられます。
より詳しい情報を知りたい場合は、各自治体の情報を参考に!
緑十字章は、長年の安全運転や交通安全活動への貢献が認められる名誉ある賞です。受賞することで、社会的な評価向上や自己肯定感の向上など、様々なメリットが得られます。この記事を参考に、ぜひあなたも緑十字章を目指してみてはいかがでしょうか。
この記事が、緑十字章の申請を検討されている方の参考になれば幸いです。
一般財団法人全日本交通安全協会:https://www.jtsa.or.jp/
各都道府県交通安全協会のウェブサイト: 例えば、宮城県交通安全協会のウェブサイトでは、交通栄誉章「緑十字銅章」推薦要綱が公開されています。https://www.miyagi-bus-kyokai.jp/wp-content/uploads/2015/06/green_cross_about.pdf